語り継がれてきた話が、今宵、記録される
ここは、狐火という語り部が、不思議な話を記録する小さな庵。
都市伝説、怪談、実話、噂話……そういった、人づてに語られてきた奇妙な物語や、静かに胸を騒がせる不思議な話を、そっと記してゆくための場所でございます。
管理人たる私、狐火は、古より伝え聞いた怪談や怖い話を好み、長らくこの庵で読み継いでまいりました。
やがて「このひとつ火を、次の誰かへ渡せたなら」と思うようになり、少しずつではございますが、こうして記録を開いてゆくことといたしましたのです。
……さて。
貴方がこの庵に辿り着いたのは、ただの偶然ではないのでしょう。
語られ、遺され、灯りに集う声なき声。
それらを紡ぐ、この小さな庵について――
少しばかり、お話ししてもよろしいでしょうか。
記録棚(記事カテゴリ)一覧
書庫と申しますと、ただ積まれた記録の山と思われがちですが──灯火庵は少しばかり、勝手が異なります。
怪談・都市伝説、奇妙な体験談から、怪奇的な映像作品にまつわるお話まで。
それらが雑多に積まれていては、見返すときに苦労をしてしまいます。
そのため、皆さまの目につく記録は「狐火逸聞録」「幻遊録」「灯下日誌」の三つの棚に分けてございますので、気になる札を頼りに頁を捲ってみてくださいませ。
それぞれ趣きも語り口も異なりますが、どれもこの庵に集まった灯の一つ。
どうか、心惹かれるものから、そっと覗いていってくださると嬉しいです。
灯火庵は、昔から人づてに語られてきた怪奇や奇異にまつわる話が、ふと流れ着く場所でございます。
私、狐火は、この庵に据えられた書庫の中で、それらを一つひとつ読み耽りながら、長い時を過ごしてまいりました。
語られ、記され、受け渡されてきた数々の物語は、「記録棚」として大まかな性質ごとに分けて並べております。初めてお越しの方も、どうかご安心を。気になる棚から、そっと手に取っていただければようございます。
私が読み終えた語りは、少しずつではありますが、この庵――つまり、当サイトにて公開してまいります。
灯火のもと、いにしえの語りを共に紐解いていただけましたなら、これほど嬉しいことはございません。
語り部「狐火」からのご挨拶

はじめまして、狐火と申します。
この庵、「灯火庵」の……管理人、のような役を務めさせていただいております。
この庵には長いこと前から、怪奇や奇妙なものに関する話が集まる性質があるようでして。
……えぇ、これらの記録は私が集めたわけではないのです。
私はただこの場所に身を置いて、記録を紐解いて、心に灯る灯火に酔いしれる。そういう存在なのです。
お客様、当庵の居心地はいかがでしょうか。
とはいっても、お耳や目を楽しませる書以外には大したものはご用意できないのですが。
快く過ごせておりましたら、大変嬉しく思います。
あら、なにか気になることがあると言うお顔ですね。
私にできることであればなんなりと。どうぞご遠慮なくお申し付けください。
……私についてもっと知りたい、ですか?
まあ……興味をお持ちいただけるなんて、とても嬉しいです。
しかし、ここで語るには少し長くなってしまいますね。
でしたら、ぜひ庵の奥へどうぞ。
私のことについて、もう少しお話しいたしましょう。
奇異と記録を愛する一人の女が、ここで貴方をお待ちしています。